時代や地域によって異なるスタイル

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2020年04月14日

葬儀を行うには遺体を火葬場まで搬送する必要があります。その遺体を搬送する車には寝台車と霊柩車の2つがあります。前者は火葬場以外への搬送に使うための車で、見た目は普通のワゴン車です。内部は棺桶を輸送できるように後部が細工されていています。

一方で後者は火葬場へ行くためだけの専用車です。2000年代以前は宮型と呼ばれる後部が派手に金色などで彫刻された外装をした車が主流でしたが、2000年代以降は洋型と呼ばれる彫刻細工されていない車がほとんどとなりました。

その洋型も時代とともに徐々に変化しています。初期のころは前部座席しか人が乗ることができないのばかりでしたが、今頃は後部座席にもご遺族を3人ほど乗せて走れるリムジンスタイルが増えています。もっとも後部座席の後ろに棺桶を載せる必要があるので、リムジン型は車体が8メートルほどになり、かつて初期のころよりも車体は長くなっています。

霊柩車は新車として売られてはおらず、すべてが改造車です。その改造も寝台車と違って内部だけを細工するわけにはいかず、車体の後部を切断して再加工する手間がかかりますので改造費用が高騰します。ただ一部地域では少々事情が異なり、北海道ではマイクロバスの床下に棺桶を収納し、ご遺族や親族たちと一緒に火葬場まで輸送されたりなどしますし、離島では霊柩車専用が存在しないなどしたりもします。

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